心を元気にする小さな工夫⑤

料理を研究する人の後ろ姿 CAの仕事

仕事に誇りを持つために

以前、転職について書いた記事の中で、「CAという仕事は、何をするかより、どうするかで価値が変わる」と書きました。

これは裏を返せば、それくらいCAの業務はシンプルなものが多いということです。ゆゑに、モチベーションが低下している時の苦しさというのはなかなかのものです。

おざなりにサービスをしていても、それで飛行機が止まってしまうわけでもない。すぐにビジネスがストップしてしまうわけでもない。

その発想に取り憑かれた時、「私の仕事はなんて軽くて意味がないものなんだろう」と、ますますモチベーションは低下してしまうのです。

エアラインがお客様向けに出しているブランドイメージ、また会社が採用活動の時に受験生に発しているイメージは、現実を全て網羅しているわけではありません。ギャレーやバンクで1人になった時、思うようにサービスが出来なかったフライトの帰り、そんな瞬間にふと寂しさが湧いてくることがあります。

私の場合、転職する時にCAの仕事のつらさやリスクについてなるべく多くの情報を集め、その上でCAになることを判断しました。ありがたいことに、どうしようもない慢性的なモチベーションの低下に悩まされたことは今のところありません。尊敬出来る先輩にも出会え、長い目標を持って働くことが出来ています。

それでも、ちょっと気持ちが沈んだ時などは色んなことにトライします。

就職活動をした頃のノートを見返す
訓練の資料を見直す
イレギュラーのイメージトレーニングをする
休日に乗客として飛行機に乗り、旅のわくわくを思い出す
航空業界外の人に会う
お客様にもっともっと話し掛けてみる
育児や介護、介助について学ぶ
ワインやチーズ、茶道の知識を深めてみる
航路やお天気の勉強をしてみる ……

気持ちが引き締まって、お世話になった方々の顔が思い浮かんで、まだまだやるべきことがあるなと思えるのです。

誇りを持って、いきいきと働いている仲間を見るのが私は大好きです。元気をもらえるから。そして、自分もなるべくそうありたいと思っています。仕事の価値を形作るのは、お給料でも世間の目でもなく、私達自身のあり方なのだと思っています。

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