【大阪】普段着で味わうミシュランの技と心、洋食屋「ふじ家」

ハンバーグやコロッケの載ったお皿、スペシャル定食 国内旅

谷町四丁目駅から歩いて5分程、忽然と現れる一軒の洋食屋さん「ふじ家」
近隣オフィスに勤める方や地元の方はもちろん、週末には遠方から見えるお客さんでも賑わっています。肩肘張らずに過ごせる雰囲気のレストランですが、紆余曲折を経ながら80年以上も続いており、ミシュランガイドにも掲載されている老舗の名店です。

ふじ家の外観
瓦屋根が印象的な「ふじ家」のたたずまい

ランチでは、
・本日のランチ(土曜日以外) ¥900
・とんかつ(白金豚)定食 ¥1,300
・ハンバーグ定食 ¥1,250
・野菜炒め定食 ¥1,200
・帆立とエビのクリームコロッケ(カレー風味)定食 ¥1,020
・天然大エビフライ定食 ¥2,500
などのメニューがありますが、人気メニューを一皿に集結させた「スペシャル定食」(¥2,500)をぜひお召し上がり下さい。これは、一言で表現するとしたら「味の宝石箱」です。

スペシャル定食のサラダ
はじめにフレンチドレッシングのサラダが。
ハンバーグやコロッケの載ったお皿、スペシャル定食
「スペシャル定食」(2,500円)

まずは、右上に写っております赤だし。ビロードのような深い色を宿したスープを一口飲むと、まろやかな味わいが体中四方八方に広がっていきます。三つ葉の香りとマッチすることで味が立体化する素晴らしい仕上がりです。

続いてメインディッシュ。丸ぁるいハンバーグは、正倉院宝物を思わせる深い輝きをたたえています。濃厚なソースで仕立てられていますが、お肉の旨味が全くかき消されていません。

エビフライの断面に詰まったエビの身

次に、ヒマラヤ山中で見つけた水晶のような有頭エビフライ。海面を仰ぎ見るかのような格好で据えられたエビの頭に、命の重みを感じます。このたっぷりとした断面をご覧下さい。口にした瞬間「エビってこんなに美味しかったかしら」と考えさせられました。

続いて、お皿の中央に鎮座するクリームコロッケ。もし白蝶真珠を液体に変えたなら、こんなクリームになるのだろうな……。そう思わせる滑らかで濃密なクリームの中に、刻んだ帆立やエビが入っています。
それだけではありません。クリームにうっすらとカレーが混ぜられているのです!
この手間と工夫に満ちたメニューが創業以来どれだけの人の心を動かしてきたのかを想像すると、思わず涙が出てしまいました。

付け合わせのお野菜もそれぞれ一品入魂の仕上がりです。特にマッシュポテトには歴史に裏打ちされた絶妙なバランスを感じました。

ふじ家の厨房
シェフと客との距離は驚く程近い。

近江牛のヘレカツ(ヒレカツの関西での言い方のようです。)やステーキなど、値段の張るメニューも用意されています。また、ディナーでは一味違った華やかな雰囲気の中で食事を楽しむことが出来ます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました