ANAとJAL、CAの違いを比較②スケジュール編

テーブルに集まる人達 CAの仕事

前回の記事では、「CAの性格の違い」について紹介致しました。
この記事では「スケジュールの違い」について比較致します。

(コロナ禍の影響により大幅な減便が発生する前のお話です。)

予め結論を申し上げると、両社共大きな違いはないと思います。

1日のスケジュールの違い

1日の乗務便数、機種数

ANAの場合、国内の短い路線であれば1日に4便乗務することがあります。
JALの場合は、3便以内に収められています。
便数に差はありますが、全体の勤務時間としてはあまり差はないようです。

ANA、JAL共にCAは複数の機種(B777, B787など)の乗務資格を持っています。
ANAの場合、国内線であれば同じ日に複数の機種に乗務することがあります。飛行機から別の飛行機に乗り換えるタイミングで一緒に乗務するメンバーも変わるため、色んなCAと働ける機会が多いと言えるでしょう。JALの場合、1泊2日、2泊3日といった長い勤務でも機種やメンバーは基本的に変わらないため、相手と向き合いやすい環境だと言えるでしょう。

宿泊地の滞在時間

国際線においては、通常のスケジュールであればほとんど差はなく、東南アジアは1泊2日や1泊3日、アメリカ東海岸や遠方のヨーロッパは2泊4日といった勤務内容です。

国内線においては、ANAの場合、地方ステイの際に短くても14時間程度のステイ時間が取られる場合が多いため、ゆっくり休息を取ったり現地で食事をしたりする余裕があるでしょう。
JALの場合、東京を最終便で出発し、翌朝地方から始発便で帰ってくるといった「夜の往復勤務」があるため、必ずしもステイ先でゆっくりと過ごせる訳ではありません。一方で、このような勤務の場合、1日目は東京の自宅を遅く出発でき、2日目には午前中に帰ることができるという特徴があります。

1ヶ月のスケジュールの違い

班・グループのメンバーとの乗務

ANAの場合、同じ班のメンバーで乗務が組まれるのは国際線のみです。毎月2回程そういった勤務があり、その機会を通してメンバーの教育などが進められます。
JALの場合、同じグループのメンバーで組まれる勤務が国際線・国内線共にあります。毎月計3、4回程度そういった勤務があります。
尚、両社とも、成田配属や羽田配属といった区分はありません。担当の路線が明確に固定されているわけでもありません。

休日の配置

ANAの場合、勤務日と休日の並びには規則性がなく、例えば2勤-1休-6勤-3休など流動的な並びになることが多くあります。但し、月全体での休日数や連休の配置などは調整されています。
JALの場合、基本的に4勤-2休のサイクルが続いていきます。国際線の長距離路線(2泊4日のもの)の後には3休が配置されることもありますが、その場合「4勤-2休-4勤-2休」のサイクルが「4勤-3休-3勤-2休」となり、また元のサイクルに戻ります。但し、時々1休もあります。

有給休暇、無給休暇

有休の日数は同じですが、申請期限に違いがあります。
ANAの場合、有休を取りたい月の前月8日頃までに申請します。
JALの場合、有休を取りたい月の前月1日頃までに申請するのが基本ですが、当月を迎えた後も有休を取りたい日の2日前まで申請が出来ます。また、日程は指定出来ませんが、毎月4日程無給のお休みを取ることが出来ます。
以上が普通の休暇についての概要ですが、休暇については両社共細かなルールがあるようです。

1年のスケジュールの違い

休日数や休業制度

ANAの方が休日の数は年間5日程多いようです。また、休業制度があり、1ヶ月、あるいは3ヶ月など休業することができます(休業期間は無給となります)。この制度を活用し旅行、留学などをする方が多いようです。
JALの場合、前にも申し上げたように4勤2休のサイクルが基本的には年間を通して変わらないため、有休を効率的に組み合わせて長い休暇を取りやすくなっています。

その他のスケジュールに関する違い

ANAの方が国際線の就航地が多いので、多くの国を訪れるチャンスがあります。
また、国際線に注力しているためCAのステップアップも早いようです。

(コロナ禍の影響を受け、ANAは不採算路線を削減すると発表していますので、今後減ることが予想されます。)

一方、JALは国内線から国際線へとゆるやかにステップアップしていきますので、「まずは日本を」という方には適していると思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
CAの仕事を続ける上では、体力のマネジメントが大切な鍵となります。両社とも内容の違いはあれど、休息を取りながら働くことの出来る環境が整えられていると思います。

両社を比較した際、どちらを働きやすいと感じるかは人によって様々です。「1ヶ月まるごと休業したい!」という思いがどうしても強ければANAが適していると思いますし、「4勤2休のサイクルの中で働きたい!」という思いがどうしても強ければJALが適していると思います。
但し、制度やスケジュールの仕組みは今後変わる可能性がありますし、本質的には両社共変わらないような気が致します。

今回は、就職活動をされる方向けの内容になりました。
私の意見を申し上げれば、スケジュールよりも社風などの方が働く上で影響が大きいと思いますので、その辺りを充分に検討することが大切だと思います。

現在はコロナ禍の影響による採用中止という苦しい状況で、働く側も大幅減便という苦しい状況ですが、コロナ禍前のスケジュールについて、少しでもご参考になればと思い記事に致しました。

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