CA・エアライン受験準備、私が行った対策③〈面接準備!編〉

就職活動生の軽やかな脚 CA受験

1. ノートを作成することで思考を整理する

これは面接に臨む上で自分の考えや思いを整理し表現するのに大変役立ちました。まず、パソコンや手書きのノートで、3種類のノートを作成します。
長くなりますので、ゆっくりお茶でも召し上がりながらお読みいただければ幸いです。

1冊目「エントリーシートのノート」

このノートは、エントリーシートに記入した内容について、より詳しく、また別の角度から書くことで自分の思考を整理するノートです。
次の2つのパートに分けて書き進めましょう。

1. エントリーシートに書いた内容について詳細に書くパート

このパートは、エントリーシートに記入した内容を自分でもしっかりと理解するために作成します。

例えば、エントリーシートの設問が「今までに一番頑張ったことは何ですか」だとします。

そこには、文字数制限のため書き切れなかったことが必ずあります。
例えば、「今の職場でお客様に感動してもらうために◯◯を頑張りました」ということを書いたとして、「なぜ自分はお客様に感動してもらいたいと思ったのか」という深い動機までは書けていないといったことがあるでしょう。

「アルバイト先のチームワークをよくするために、◯◯を頑張りました」という内容であれば、「なぜチームワークが大事だと思ったのか」、「何が職場の課題だと考え、どうしてその解決方法を選んだのか」、「取り組む上で大切にしたこと」など……。

エントリーシートに記入した内容そのものは、「自分の思考の中で最も伝えたい部分」であり「面接官が質問する際の出発点となるもの」でしかありません。

「エントリーシートに書いた内容について詳細に書くパート」を作成することで、結晶となったエントリーシートの文章の向こう側にある思考の細部や背景を今一度整理することが大切です。

それに加えて、エントリーシートに使用した言葉の中で、より深い説明が求められそうなものがあれば、説明を準備しておきます。

例えば、「きめ細やかなサービス」、「日本らしさ」といった抽象的な言葉は簡単に使いがちですが、「日本らしさとは何ですか?」と不意に聞かれた時に、答えられるでしょうか。「私の思う日本らしさとは、四季に育まれた繊細な感性ですとか、相手を大切に思い、異なる文化も柔軟に受け入れる姿勢です」など、具体的に自分の考えを説明できるように準備しておきましょう。面接官になったつもりで自分のエントリーシートから可能な限り多くの質問を引き出し、自分に問うてみましょう。

2. 別の観点から書くパート

次に、エントリーシートに書いた内容について「別の観点から書くパート」を書いていきます。

エントリーシートの設問は、採用担当者が最も知りたいことを表しています。ですので、それに対する答えはたった一つであるよりも、複数用意していた方がよいのです。

例えば、設問が「今までに一番頑張ったことは何ですか」であると致します。
そこに「いつ(when)」「どこで(where)」「なぜ(why)」の観点を取り入れます。

まず「いつ(when)」「どこで(when)」の観点から、
・今の部署で一番頑張ったこと
・学生時代に一番頑張ったこと……

そして、「なぜ(why)」の観点からは、
・安全のために一番頑張ったこと
・お客様の満足度を高めるために一番頑張ったこと
・業務効率化のために一番頑張ったこと……

といった多くの発想が出てくると思います。

(※今回ブログ記事の主旨が「エントリーシートの書き方」ではありませんのでこのような順番になっていますが、本来であればエントリーシートを書く前にこういった発想をするとよいでしょう。)

あとは、これらを組み合わせて、
・今の部署で、安全な職場環境を作るために一番頑張ったこと
・今の部署で、お客様の満足度を高めるために一番頑張ったこと
・今の部署で、業務効率化のために一番頑張ったこと
・学生時代に、クラブ活動を安全に行うために一番頑張ったこと……

と考えて事例を整理していきます。

こうして、エントリーシートに書けなかったことを心の中に整理し、ストックしておくことで、面接の対応力はぐんと高まります。

2冊目「想定問答のノート」

2冊目は、「想定問答のノート」です。
こちらも、次の2つのパートに分けて書きましょう。

1. 話す時間の長さ別に書くパート

CA受験の面接においては、受験者が「時間を守る」というCAに必要な感覚を持ち合わせているか確認するために、「30秒で自己紹介をして下さい」といった聞かれ方をすることがあります。

このノートには、
「自己紹介(15秒バージョン)」
「自己紹介(30秒バージョン)」
「自己紹介(1分バージョン)」
を用意します。

「自己PR」についても同様に15秒、30秒、1分バージョンを用意しましょう。「自己紹介」と「自己PR」だけ用意すれば十分です。
(「自己PRを1分で」という質問のパターンは聞いたことがありません。必ずしも用意しなくてよいと思います。)
時間は過ぎてしまうより余るくらいの方がよいので、あまり詰め込まず短めに書いておきましょう。また、時間制限があると思うと様々な質問に対応できる答えを用意しておかないと不安に感じるかもしれませんが、大切なのは後で面接の練習をする中で「15秒ってこれくらい」といった時間の感覚を掴むことですので、上記2問の答えだけ準備しておけば十分だと思います。

2. アピールする要素別に書くパート

このパートではまず、
「あなたの強みと弱みは何ですか」
「志望動機を教えて下さい」
といった、松竹梅で例えれば「松」にあたる質問から、

「ANAとJALの違いは何だと思いますか」
「JALフィロソフィー(あるいはANA’s WAY)の中で共感できるものはありますか」
「あなたにとって、働く意味とは何ですか」
「逆質問」
「最後に言い残したことはありますか」

といった「竹」にあたるもの、果ては

「あなたを漢字一文字で表すと」
「日本人に足りないものは」

といった聞かれる可能性の低い梅クラスのものまで、ネット上の情報などを集めながら、なるべく多くの質問を書き出します。

次に、CAに求められる要素である「安全」、「サービス」、「チームワーク」の観点ごとに各回答を用意します。
例えば「あなたの強みは何ですか」に対しては、「安全」をアピールできる回答、「サービス」をアピールできる回答……と3種類用意します。これにより、当日どのような質問を受けたとしても面接全体のバランスを見ながら「まだ安全面のアピールができてないから、ここでは安全に関する回答を話そう」というふうに選んで、満遍なく自分をアピールできるのです。

これに加え、英語の面接がある場合は、「英語のパート」を設けます。
昨今ですと、JALの2次面接で英語の面接が行われます。
求められているのは「JALらしい英語」であり、単に流暢な英語ではありません。英語が得意という方も準備をしておくことをおすすめ致します。

3冊目「知識と経験のノート」

最後のノートです。

このノートには、具体的な知識や、自分の経験を書き込んでいきます。
・社員訪問の際に伺ったこと、感じたこと
・搭乗した際に気付いたこと、感じたこと
・最新のサービス情報
・志望する航空会社の取り組み……
など、面接において役に立ちそうな知識、そして自分が実際に就職活動をする中で感じたことを書いておきます。

以上、3冊のノートを仕上げたならば、それを移動中や眠る前の時間などに読み込み、ひたすら自分に染み込ませていきます。そうすることで、自分の中にあるものを客観的に、矛盾なく、スムーズに人に伝えられる形で整理することができるのです。

2. 面接を録画しながら、ひたすら練習する

ノートに書き出したことが自分の中に染み込み始めたら、並行して面接の個人練習を始めましょう。

個人練習とは、面接を想定し主に「想定問答のノート」を活用しながら、自分が話しているシーンを動画に撮り、自分で見返してブラッシュアップしていくというものです。

最初は恥じらいがあるかもしれませんが、実際に声に出すということは本当〜〜〜に重要です。また、録画することで必ず気付きがあります(目の動きが不安定、顔が傾いている、笑顔がぎこちない、など)。

「時間別のパート」は何度も練習することで、「30秒は大体これくらい」という時間の感覚を身につけましょう。
できれば「時間別のパート」だけでなく「色んな質問のパート」を練習する時にも時間を計測しましょう。面接において、必要以上に時間を掛けて話すことは避けなければなりません。「今私は何秒くらい話している」という感覚を持って話すことが大切です。

時間感覚を持って話すことで、想定外の質問が時間制限つきで聞かれた際にも落ち着いて対応できますし、回答を自在に組み合わせたりカットしたりして時間を調節することも可能になります。

ある程度個人練習を繰り返したら、今度は友人や家族に面接官役になってもらい練習しましょう。こちらも録画し、質問を受ける際の自分の表情をチェックします。案外「どんな質問が来るんだろう」といった不安などが顔に現れているものです。
また、全く想定外の質問が来ることもあるでしょう。面接官は、機内で乗客から想定外のことを聞かれた場合や緊急事態が発生した時に受験者が落ち着いて対処できるかを見ています。想定外の質問をされて内心で動揺したとしても、それを表情には出さない。常に余裕の表情を浮かべる。これもまた練習です。

「本番を想定して練習する」というのは、本当に大切です。

少し話が逸れますが、実際にCAになってからも、「頭で理解しているだけでなく、体がその通りに動くこと」が常に求められます。緊急脱出の手順をマニュアル上で理解しているだけでは体が伴わないと分かっているからこそ、脱出訓練は飛行機の模型を使用して行われるのです。

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