整備士が好き

航空整備士 CAの仕事

その眼差しと、つなぎマジック

今回は、いつも以上に個人的な内容の記事になります。

私が普段乗務する中で好きなシーンは、空に携わる様々なプロフェッショナルが関わり合う場面です。オフィスを出る時に見送ってくれるスケジュール管理者、搭乗口で打ち合わせをする旅客係員、ブリーフィングで顔を合わせるパイロット……便と便の間のせわしない時間、ものすごい勢いで機内を綺麗にしていく清掃スタッフや、食事・飲み物のカートを交換する搭載スタッフ。彼らがもう組んず解れつといった感じで仕事をしていくシーンは本当に臨場感に溢れています。

そんな場面において、私がついつい見つめてしまうのが整備士なのです。

ライン整備士達は、私達が飛行機に乗り込む時には既にそこで待っていてくれたり、目的地に到着してお客様の降機が終わると静かに乗り込んできたり、呼ベばすぐに来てくれたり。

その佇まいはまるで全てを心得ていて、いつでも助けにいくよと言っているようです。

そして本当に助けを求めた時には、座席、壊れたギャレーのハンドル、お化粧室のドアなどを慣れた手つきあっという間に直してしまうのですから……。

(それが仕事)

夏の時期、ヘルメットの内側もツナギの中も汗だくにして働いている姿もまた、いとをかし。
便の出発に間に合うよう、真剣な眼差しでネジを外したりしている姿などは言ふべきにもあらず。

私が見てきた整備士の多くは、CAと必要以上におしゃべりをしませんでした。キャプテンを待つ間、客席に座って窓のふちを磨いている人。機内誌に目を通している人。手元の端末で運航情報をチェックしている人。……その背中や横顔に、私のイマジネーションは早くも離陸滑走を始めてしまうのです。

ところで、飛行機のトイレが詰まった時、地上でどんな整備処置をするかご存じでしょうか。
L側とR側に化粧室がある場合、詰まったトイレと反対側のトイレをパイプでつないで、詰まっていない方のトイレを流すことで、そのバキューム力によって詰まった物を吸い出すそうです。

私は実際にその現場に居合わせたことはありませんが、私の同期が地上休憩中にお手洗いを詰まらせてしまい、整備士の手によって目の前で詰まった物を吸い出されるという経験をしました。
想像するだけでもドキドキしますね。CAの皆さん、気をつけましょう。

※今回は私のよく感じることを書きましたが、整備士にも様々な性格、性別の人がいます。

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